Windows 10 バージョン 20H2 の新しい IME ですが、様々なアプリケーションにおいて不具合が発生しているようで、テキストエディターとしてはなかなか更新しづらい状況が続いています。
私の環境でもいくつかのアプリケーションにおいて文字が入力できなくなったり、変換が動作しなくなったりすることがあったので、最近は Google 日本語入力を使っています。
Microsoft 公式の回避策として「以前のバージョンの Microsoft IME を使う」という方法が掲載されていますので、問題が発生しているかたは試してみるのも良いかもしれませんね。
KORG(コルグ) Nu:Tekt NTS-1 digital kit はんだ付けなしで組み立て可能 DIY シンセキット USBバスパワー ソフトウェアライセンス込み
KORG(コルグ)
プラモ感覚で組み立てられる、新しいシンセの世界。
Amazon で探す
楽天市場で探す
ダークモードに対応 (試験的)
画面の配色を暗くすることで目に優しく作業に集中でき、なおかつオシャレで省エネということでちょっとしたブームになったダークモード。
Windows 10 にダークモードが搭載されてからかれこれ 2 年ほどになりますが、現在では多くのアプリケーションがダークモードに対応しています。
しかしながら Windows 10 のダークモードがサポートしているのは UWP アプリのみで、Mery のような Win32 アプリは完全に取り残されてしまいました。
そんな Win32 アプリですが、実はこっそりダークモード関連の API が用意されていることがわかっており、これらの API が正式に公開される日を待ちわびていました。
2 年待ってもそんな日はやって来ませんでした。
どうやって実装したのか?
Win32 アプリからでも UWP アプリのモダンな外観を使えるようにして Win32 アプリを復活させるという「Project Reunion」なる計画がありますが、そういったものを使ったわけではなく、非公開 API と独自描画を使ってゴリゴリと実装しました。
非公開 API ということで Windows 10 のバージョンによっては API の仕様が変わってしまうこともありえますし、実際に今までにも何度か仕様変更がありました。
そういった理由から非公開 API を使うのは最終手段だと思っていたのですが、CrystalDiskInfo さんや EmEditor さんなどの有名な Win32 アプリが続々と非公開 API を使ってダークモードに対応されているようなので Mery も便乗してみた次第です。
ちなみに、エクスプローラーやコマンドプロンプトのような Windows 標準の Win32 アプリがダークモードに対応したこともあってか、Windows 10 1903 [OS ビルド 18362] (2019年5月21日) 以降、非公開 API に大きな仕様変更はないようです。
Mery のダークモードは現時点 (2020年10月26日) で以下の環境で動作確認しました。
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763)
- Windows 10 1903 (OS ビルド 18362)
- Windows 10 1909 (OS ビルド 18363)
- Windows 10 2004 (OS ビルド 19041)
- Windows 10 20H2 (OS ビルド 19042.572)
- Windows 10 Insider Preview (OS ビルド 20201)
【追記】Mery のダークモードは現時点 (2020年11月02日) で以下の環境で動作確認しました。
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.1)
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.107)
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.195)
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.404)
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.615)
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.652)
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.678)
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.720) [非公開 API で仕様変更あり]
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.805)
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.1432)
- Windows 10 1809 (OS ビルド 17763.1554)
【追記】Mery のダークモードは現時点 (2021年04月20日) で以下の環境で動作確認しました。
- Windows 10 20H2 (OS ビルド 19042.928)
ダークモードの設定方法
ダークモードはメインメニューから [オプション] をクリックして、[基本] カテゴリの中にある [外観モード] の項目から設定できます。
- ライト: 通常の外観モードです
- ダーク: ダークモードを使用します
- 自動: Windows 10 の [色] の設定に連動します
その項目の右側にある [アクセント カラーを使用する] をオンにすると、アクティブなタブなどの色に Windows 10 のアクセントカラーが適用されます。
Windows 10 のアクセントカラーは、スタートメニューの [設定] から [個人用設定] を選択し、その中の [色] という項目で設定することができます。
例えば本番環境と開発環境でカラーを変えて分かりやすくしたり、職場用と自宅用で気分を変えたりなどの用途で役に立つかもしれません。
また、エディター部分の色はダークモードの設定には連動しませんので、必要に応じて [表示] カテゴリの [テーマ] からお好みの暗いテーマを選択してください。
ダークモードの制限事項
Windows 10 は Win32 アプリ向けにダークモードを提供していません。
Mery のダークモードは非公開 API を使って無理やり実装しているものなので、UWP アプリのようなモダンな外観のダークモードとは異なる部分が多々ありますが、仕様上の制限事項ということでご了承ください。
-
Windows 10 1809 (OS ビルド 17763) 以上が必要
Windows 10 のバージョンがそれより古い場合はダークモードを使用できません。
-
Windows 10 のアップデートによって動作しなくなる恐れがある
Windows 10 のアップデートで非公開 API の仕様が変更されてしまうと、ダークモードが使用できなくなったり、Mery が起動しなくなったりするかもしれません。
-
ツールバーのアイコンが見づらい
これはどうしようもない部分ですが、ダークモードに対応した高品質なアイコン素材集が欲しいところです。
また、以前に当サイトで期間限定の特典として配布していた「マテリアルアイコン」を入手されていれば、それを使うことである程度は見やすくなるかもしれません。
-
ダークモードにならない箇所がある
一部のコントロールはダークモードに対応していなかったり、実装が不十分だったりします。
-
プラグインはダークモードに未対応
同梱されているアウトラインプラグインはダークモードに対応させておきましたが、MeryWiki で公開されているその他のプラグインはダークモードに対応していません。
-
Windows 10 のバージョンによって動作が異なることがある
例えば、Windows 10 1809 ですとダークモードを強制する機能がありません。[外観モード] は [ライト] と [自動] の 2 つとなり、設定変更時には Mery の再起動が必要です。
万が一のときには…
Mery のダークモードは非公開 API を使っているため、Windows 10 のアップデートによってダークモードが使用できなくなるかもしれません。
ダークモードの API に仕様変更が発生した場合、自動的にダークモードをオフにして起動するようにはしているつもりですが、仕様の変わり方によっては Mery が起動できなくなってしまう可能性もあります。
そのような事態が発生した場合、Mery.ini * を書き換えてダークモードの設定を削除すれば、ダークモード関連の API を使用することなく Mery を通常通り起動できるようになります。
Mery を終了 (タスクトレイに常駐している場合はトレイアイコンも終了) した状態で、メモ帳などを使って Mery.ini のGeneral
セクションにあるDarkMode=1 or 2
の項目を削除します。
[General]
DarkMode=0
* Mery.ini は通常、C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Mery\Mery.ini
にあります。
テキストカーソルインジケーターに対応 (試験的)
Ver 3.2.2 では Windows 10 May 2020 Update (20H1) からの新機能、テキストカーソルインジケーターに対応してみました。
テキストカーソルインジケーターを有効にするとカーソルに目印が表示されるようになり、文字入力における視認性が向上します。
インジケーターの色やサイズも自由に変更することができるので、目立つ色にしておけばカーソルを見失うことがなくなります。
プレゼンなどで画面を共有しているときなんかにも役に立ちそうですね。
テキストカーソルインジケーターの設定方法
テキストカーソルインジケーターを使用するためには Windows 10 May 2020 Update (20H1) 以降が必要です。
テキストカーソルインジケーターを有効にすると Mery 以外にもメモ帳や Word など、対応しているすべてのアプリケーションでテキストカーソルインジケーターが表示されるようになります。
それではテキストカーソルインジケーターを有効にする手順をご紹介します。
[スタート] ボタンをクリックして [設定] を開き、その中の [簡単操作] を選択します。
[簡単操作] の設定画面が表示されたら、画面の左側にある項目の一覧から [視覚] カテゴリの中にある [テキスト カーソル] をクリックします。
[テキスト カーソル] の設定画面が表示されたら [テキスト カーソル インジケーターを有効する] という項目のスイッチをオンにします。
この画面からテキストカーソルインジケーターの色やサイズも変更することができるので、お好みの設定にカスタマイズしてみてくださいね。
メモ帳や Word などはこれだけの設定でテキストカーソルインジケーターが有効になります。
Mery でテキストカーソルインジケーターを有効にする
Mery でも標準でテキストカーソルインジケーターに対応できれば良いのですが、現在のところは試験的な機能となっているためオプション画面やメニューなどには表示していません。
Mery を終了 (タスクトレイに常駐している場合はトレイアイコンも終了) した状態で、メモ帳などを使って Mery.ini のDisplay
セクションにCursorIndicator=1
を追記します。
[Display]
CursorIndicator=1
* Mery.ini は通常、C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Mery\Mery.ini
にあります。
注意事項
テキストカーソルインジケーターは Windows 10 に搭載されて間もないこともあってか、インジケーターがカーソルに追従しなくなったり表示されなくなったり、アプリケーションを巻き込んでクラッシュしたりなど不安定といった情報をみかけます。
例えば、Microsoft 標準のコントロールでもウィンドウを移動させるとインジケーターが追従しないものもありますし、Google Chrome のテキストエリアなども同様、スクロールやウィンドウの移動でインジケーターが追従しなくなることがあるようです。
また、私の環境ではテキストカーソルインジケーターを有効にしていると Delphi 10.3 で [新規作成] から [VCL フォーム アプリケーション] を選択するだけで Delphi がクラッシュしてしまいます。
現状、これらの問題が Windows 10 のテキストカーソルインジケーターの不具合なのか、アプリケーション側の実装に不備があるのかは分かりません。
Mery でもそういった問題が発生するかもしれないということをご理解いただいたうえで、必要に応じて上記オプションをご利用いただければと思います。
ちなみに縦書きやマルチカーソルには対応していませんが、テキストカーソルインジケーターの仕様上、対応できる可能性は低いと思います。
変更ログ
本バージョンではいくつかの不具合修正や機能改善が含まれています。現在お使いのバージョンで問題がある場合はバージョンアップで改善されるかもしれません。
3.2.8 (2021-05-22)
- 鬼車を 6.9.7.1 に更新
-
[変換中の文字列を挿入モードで入力] がオンの場合に ATOK および以前のバージョンの IME で変換されていない範囲の背景色が描画されなかった問題を修正
-
[変換中の文字列を挿入モードで入力] がオンで日本語を入力中の文字列の色分けが [マーカー] や [検索した文字列] に横取りされていたのを修正
場合によっては従来のほうが良かったケースもあるかもしれませんが、一応、理にかなっている仕様にしておきました。
-
[変換中の文字列を挿入モードで入力] がオンで GDI 描画のときに変換文字列の下線の点線の描画ロジックを変更
Delphi の
Pen.Style := psDot
だと隙間が気になったので変更してみました。 -
アウトラインツリーのチラつき防止対策と再描画抑制の仕組みを作り直した
-
[検索] などでスクロールしたときにカーソルのある行が中央付近になるようにしてみた。(試験的なので問題があればロールバックします)
従来はメモ帳に合わせていましたが、Visual Studio Code や Visual Studio 2019 っぽくしてみました。地味に見えますがエディターコンポーネントをカスタマイズしたので他の箇所に副作用があるかもしれません。
-
その他、細かい修正
3.2.7 (2021-05-10)
- マクロの #icondark でダークモード用のアイコンを指定しているときに [オプション] から [外観モード] を変更しても反映されなかった問題を修正
-
[ファイルから検索] を少しだけ高速化
マルチコアで並列処理するようにすればもっと速くなりそうですが、現在の私の技術では困難。
-
外部でファイルが変更されたときに表示されるダイアログで [いいえ] をクリックしたときに [読み直し] を実行するまではファイルのチェックを無効にするようにした
Ctrl + [いいえ] クリックによるファイルチェック無効化の隠し機能を廃止し、普通に [いいえ] をクリックするだけファイルチェックを無効化するようにしてみました。
-
AutoHotkey が Ctrl を送信してくる問題の対策
-
文字を入力するたびにアウトラインがチラついていたのを修正
Ver 3.1.0 でアウトラインツリーの再描画を抑制したことによる副作用だったため従来の状態にロールバックしました。
- アプリケーション終了中に新規で Mery を起動するとフリーズすることがあった問題を修正
-
アプリケーション終了時、[元に戻す情報] の保存に時間がかかる場合は [進行状況] ダイアログを表示するようにした
フォーラム ワークスペース機能で「元に戻す情報」を書きだしている最中に新しいMeryプロセスを立ち上げるとハングアップする
- トレイアイコンから [終了] を選択した場合にもワークスペースを保存するようにした
- ワークスペースに折り返しの設定を含めるようにした
-
[自動保存フォルダー] と [バックアップフォルダー] で相対パスを指定したときの動作を修正
-
Windows Server 2019 の Terminal Server で IME による日本語入力ができない問題の対策で /TSAWARE オプションを付けるようにした
3.2.6 (2021-04-20)
- [選択範囲を行に分ける] でシステムキャレットが見えてしまっていたのを修正
-
DirectWrite 有効時に [オプション] の [表示] の [表示項目] の中の [選択範囲] で [透明] を選択した場合のサンプルの描画を修正
-
ダークモードで [タブの幅を調節する] をオンにした場合にタブのキャプションの先頭がはみ出していたのを改善
調査してみましたが良い対策が見つかりませんでした。キャプションの長さによっては若干不格好になりますがご容赦ください。
-
ダークモードでプラグインバーのツールボタンのオン状態の色を修正
-
タブをクリックしたときのクリックとドラッグの判定の精度を改善
-
一部のダイアログボックスで MB_ICONQUESTION が使用されていたのを廃止
マイクロソフトの方針でダイアログボックスの「?」マークのアイコンはヘルプと混同する可能性があるため使用禁止になったようです。
-
マクロに以下のメソッドを追加
-
editor.ReadSettings()
Mery.ini から設定を読み込み、Mery の画面を更新します。
WriteSettingInteger
、WriteSettingString
で書き込んだ設定を Mery に反映させたい場合などに使用します。(すべての設定が反映されるわけではありません) -
editor.ReadSettingInteger(Section, Ident, Default)
Mery.ini から値を読み込みます。Section は取得するキーのあるセクション、Ident は値を取得するキーを指定します。Default はセクションまたはキーが存在しないか、値が空の場合に返される数値を指定します。
-
editor.ReadSettingString(Section, Ident, Default)
Mery.ini から値を読み込みます。Section は取得するキーのあるセクション、Ident は値を取得するキーを指定します。Default はセクションまたはキーが存在しないか、値が空の場合に返される文字列を指定します。
-
editor.WriteSettings()
現在の Mery の設定を Mery.ini に書き込みます。通常、Mery.ini は [オプション] ダイアログで [OK] ボタンを押したときと、アプリケーションを終了したときに更新されますが、メニューから変更した設定を強制的に Mery.ini に反映させたい場合などに使用します。(すべての設定が反映されるわけではありません)
-
editor.WriteSettingInteger(Section, Ident, Value)
Mery.ini に値を書き込みます。Section は設定するキーのあるセクション、Ident は値を設定するキーを指定します。Value は設定する数値を指定します。
-
editor.WriteSettingString(Section, Ident, Value)
Mery.ini に値を書き込みます。Section は設定するキーのあるセクション、Ident は値を設定するキーを指定します。Value は設定する文字列を指定します。
-
- その他、細かい修正
3.2.5 (2021-01-09)
- exe ファイルの著作権情報を更新
- 編集モードの構文解析でヌルポが発生する可能性があった箇所を修正
- その他、細かい修正
3.2.4 (2021-01-07)
-
最大化の状態で起動したときのチラつきを軽減
-
ウィンドウ分割におけるカーソル位置の同期を改善
-
[オプション] の [タブとウィンドウ] に [書き換え禁止アイコンを表示する] を追加
- その他、細かい修正
3.2.3 (2020-12-27)
-
Windows 10 20H2 の IME で [変換] キーを押したときに IME の動作がおかしくなることがある問題の対策
特定の条件下で発生する問題のようです。いただいた情報をもとに対策を施してみましたが、他にも発生条件があるかもしれません。何かお気づきの点などがございましたら検証にご協力いただけると助かります。
-
アウトラインプラグインの [Alt + Up/Down で前/次のノードへ移動する] の仕様を見直した
3.2.2 (2020-12-24)
- 鬼車を 6.9.6 に更新
- Hunspell を 1.7.0 に更新
- Ver 3.0.0 以降、[次の文字列を検索] と [前の文字列を検索] のショートカットキーの初期値が消えていたのを修正
- DirectWrite で等幅フォントの幅がずれる対策が適用されていないケースがあったのを修正
-
ダークモードでクールバーのシェブロンを表示できるようにした
シェブロンというのはメニューバーやツールバーではみ出した項目をメニュー表示するための [»] ボタンです。
-
ダークモードでアクセントカラーを変更したときのチラつきを軽減
なるべくチラつかないようにしてみただけなので環境によってはチラつくことがあるかもしれません。
-
ダークモードで単語補完ウィンドウを表示したときにリストの背景色が黒くなる問題を修正
-
マクロの #icondark でダークモード用のアイコンを指定できるようにした
-
マクロの document.selection.DestructiveInsert の動作を改善
Visual Studio の EnvDTE の動作に合わせてみました。
-
矩形選択で選択範囲をドラッグアンドドロップできるようにした
これができないエディターは多いのですが、もしかして使い道がないからでしょうか?
-
折り返し位置が変更されたときにスクロールバーの位置をなるべく保持するようにした
-
[保存する前に改行文字の前にある空白文字を削除] と [保存する前にファイルが改行で終了するようにする] でスクロール位置をなるべく保持するようにした
EditorConfig で保存時の整形機能を使っている場合に効果が発揮されます。
-
[変換中の文字列を挿入モードで入力] 有効時にオプションダイアログをキャンセルした後の最初の入力が確定される問題を修正
-
アウトラインプラグインの設定に [Alt + Up/Down で前/次のノードへ移動する] を追加
本体側にフォーカスがあるときにAlt+↑/↓でアウトラインの前/次のノードに移動できるようになります。
Alt+ 方向キーは本体側でフリーカーソルモードに割り当てられているのでご注意ください。
-
折り返しを挟んだ場合の末尾で [→] キーを押したときと、先頭で [←] キーを押したときの仕様を変更してみた (試験的)
折り返しの先頭で←キーを押したときはメモ帳の仕様と同様、前の行の末尾を 1 文字飛ばします。折り返しの末尾はメモ帳の仕様と異なり、→キーで折り返しの末尾までカーソルを移動することができ、折り返しを超えると次の行の先頭を 1 文字飛ばします。
副作用で折り返しを挟んだ場合のマクロの
CharLeft
、CharRight
が文字数と一致するようになります。折り返しをまたぐカーソル移動はエディターによって様々で、どの仕様も一長一短、賛否両論あると思いますが、キーボード操作でカーソルを折り返しの末尾に移動でき、なおかつ従来の Mery の仕様から違和感が少ないものということでこの仕様を採用してみました。ちなみに Visual Studio Code の仕様と同様です。
-
Windows 10 20H1 以降のテキストカーソルインジケーターに対応 (試験的)
Windows 10 の機能として安定性に欠けるので没にしようと思ったのですが、ベータ版として実装してみたら?というご意見をいただいたので試験的に実装してみました。
- その他、細かい修正
3.2.1 (2020-11-02)
- ダークモードでウィンドウ分割時にペインを行き来すると画面の右端がチラつくことがあったのを修正
-
Per-Monitor DPI 対応の仕組みを作り直した
-
Windows 10 1809 の特定のビルド (17763.720 ~ 17763.1554) でダークモードのタイトルバーが黒くならない問題の対策
- ダークモードに変更した直後、Mery を再起動するまでステータスバーの内容が更新されなくなる問題を修正
- トゥルーインライン入力で入力時の装飾を波線から破線に変更 (お作法的に通常のインライン入力が波線、トゥルーインライン入力が破線っぽい)
- DirectWrite で合字に対応 (試験的)
- その他、細かい修正
3.2.0 (2020-10-26)
-
鬼車を使った逆方向検索の実装方法を変更してみた
- ついでに鬼雲を使った逆方向検索の実装方法も変更してみた (本来の性能を発揮できるようになるはず)
-
Per-Monitor DPI でディスプレイ間を移動させたときに、特定の条件下でリストビューの表示がおかしくなる問題の対策
- ATOK で全角スペースをキーリピートで入力したときに画面に反映されるのが遅延する問題の対策
-
前回の「その他、細かい修正」で ATOK の状態を示す小窓の位置がカーソルに追従しなくなっていたのでロールバック
-
選択範囲をドラッグしたときに表示される禁止マークの出現条件を調整
- タブのドラッグアンドドロップで、タブの [X] ボタンの上にドロップしたときにも動作するようにした
-
ウィンドウ分割で選択範囲がないときもカーソル位置を同期するようにしてみた
- ダークモードに対応してみた (試験的)
- [オプション] から [鬼車を使用する] を設定できるようにしてみた (試験的)
- タブのアイコンを Per-Monitor DPI に対応させた
- ツールバーなどのヒントを Per-Monitor DPI に対応させた
- 縦書きで DirectWrite オフのときの絵文字の文字間を修正
- 印刷で接合された絵文字に対応 (カラー絵文字じゃないよ)
- テーマのリソースを merycfg.dll に分離した
- それにともないすべてのテーマを微調整した
- その他、細かい修正
ダウンロード
導入が簡単なインストーラー版、設定ファイルを外部に作成しないポータブル版、レジストリを一切使用しない ZIP 版を用意しています。
インストーラー版
解凍などの作業が必要なく簡単に使えるインストーラー版です。
Mery Ver 3.2.8 (32 ビット版) インストーラー- 2,753,536 バイト 2021/05/22
- SHA256: 076e08f2d4ea1c26b8a258af6f10611fbccecc1bdd865dda0581df574d1dd4ea
- 対応 OS: Windows 10, 8, 7, Vista, XP (32 ビット, 64 ビット)
- 3,308,925 バイト 2021/05/22
- SHA256: c916aa7f8ead35d61a74fa06cf900dca700332252cc8201b825d2ef5fe9594c3
- 対応 OS: Windows 10, 8, 7, Vista (64 ビット)
ポータブル版
インストールは不要。通常の ZIP 版と異なり設定ファイルを外部に作成しないので USB メモリに保存して持ち歩けますし、PC 環境を汚すこともありません。
Mery Ver 3.2.8 (32 ビット版) ポータブル- 3,496,445 バイト 2021/05/22
- SHA256: c64ce92ff5969727c0d422ec24df20f3e80cfc0c21366c2f0456d855b6c8686e
- 対応 OS: Windows 10, 8, 7, Vista, XP (32 ビット, 64 ビット)
- 4,157,825 バイト 2021/05/22
- SHA256: fd5fcc23972681d14901e8c339de68c962f2f0c92613ee30c5377ac3a704ea51
- 対応 OS: Windows 10, 8, 7, Vista (64 ビット)
ZIP 版
アーカイブを解凍するだけですぐに使える ZIP 版です。
Mery Ver 3.2.8 (32 ビット版) ZIP- 3,496,291 バイト 2021/05/22
- SHA256: 76f1e03158fb25c5368e3289cb6a7a580823df946f6631e3ca8628ced4d1d497
- 対応 OS: Windows 10, 8, 7, Vista, XP (32 ビット, 64 ビット)
- 4,157,671 バイト 2021/05/22
- SHA256: eb57f5c5376dafa490313e00f5031fbb6ae92b65dcc60b4b656e94286990edd4
- 対応 OS: Windows 10, 8, 7, Vista (64 ビット)
おわりに
鬼車に続いてダークモードを試験的に実装してみましたが、ツイッターでつぶやいた開発着手からかれこれ 1 年半も経過してしまいました。
非公開 API の使い方は早い段階で分かっていたのですが、それを使って黒くできるのは一部のコントロールのみということで、その他のコントロールをどうやって黒くするかが大きな課題でした。
Delphi ですと VCL スタイルという機能があって、これを使えば簡単な操作であっという間にテーマ機能を実装できてしまうのですが、Mery では VCL スタイルを使っていません。
というのも、VCL スタイルは画像を使ってテーマ機能を実現しているため、リソースの埋め込みによるアプリケーションの肥大化と、リソースの読み込みによる起動速度の低下が避けられず、テキストエディターとしては致命的だったのです。
当初はそこまで考えが及ばず、数日かけてコツコツと VCL スタイルのスタイルファイルを制作していたこともありましたが、CrystalDiskInfo さんが非公開 API と独自描画を使ってダークモードに対応されたのを拝見し、私もイバラの道を進む覚悟を決めました。
そういうわけで、しばらくの間は Windows 10 の大型アップデートに注意しつつ、可能な範囲で非公開 API の仕様変更にも追従していくしかなさそうです。非公開 API が廃止されてしまった場合はどうしようもありませんが…。
それにしてもダークモードって良いものですね。
今まではなんか黒くてダッサと思って使っていませんでしたが、開発のために仕方なくダークモードに設定してから久しぶりにライトモードに戻してみたところ、あまりの眩しさに目を開けることができず、ダークモードから抜け出せない体になってしまいました。
Crucial SSD 500GB MX500 内蔵2.5インチ 7mm (9.5mmスペーサー付属) 5年保証 【PlayStation4 動作確認済】 正規代理店保証品 CT500MX500SSD1/JP
Crucial(クルーシャル)
アクティブガベージコレクション搭載、高品質で高コスパな SSD は Crucial で決まり。
Amazon で探す
楽天市場で探す