ウェブカメラさえあれば簡単にバーチャル YouTuber になれるアプリ「FaceRig」を起動してからある程度それっぽく動作するまでの設定方法をご紹介します。
はじめに
FaceRig を使うためにはウェブカメラが必要です。
ウェブカメラは顔さえ映れば性能が低いものでも大丈夫ですし、ノートパソコンに初めからついているカメラでも問題ありません。
私が使用したのはロジクールの Webcam C300 というとても古い機種ですが、きちんと FaceRig で使うことができました。
起動と設定
FaceRig を起動すると何やら難しそうで、そっと閉じたくなりそうな画面が表示されますが、念のため [OPTIONS] をクリックして設定項目を確認してみましょう。
ここでポイントなのは、[Rendering API] と [Resolution] という項目です。
[Rendering API] はグラフィックを描画するための仕組み、DirectX のバージョンを選択する項目です。初期値は DX11 で、そのままでも問題ありませんが、パソコンのスペックが低くて動作が重いときは DX9 を選択します。
[Resolution] は解像度です。配信での使用など、解像度が重要ではないときは低めに設定することで動作が軽くなります。
その他にもいろいろな設定項目がありますが、まずは使って遊びましょう。
では、[LAUNCH] をクリック!
さらに設定
起動すると自動的にウェブカメラの映像が解析されて画面上のアバターが動き始めます。
もしここで「カメラがご利用になれません」などのエラーがしつこく表示される場合は [OK] を何度かクリックし続けるとエラーが止まり、操作できる状態になります。
ビデオキャプチャーボードなど、複数の機器が接続されているときにこのようなエラーが発生することがあります。
この場合、画面の左あたりにある撮影中の映像が表示される領域の上部をクリックして、表示される機器の一覧から使いたいウェブカメラを選択します。
もしウェブカメラを接続し忘れていたときは、FaceRig を起動しなおすと認識されます。
画面を日本語にしよう
FaceRig をはじめて起動すると、かわいらしい動物のアバターが出現しますので、すぐに別のアバターに変更しましょう。
っと、その前に画面を日本語表示に切り替えておきましょう。
画面の上にあるメニューの一番右の [Ui+] というボタンをクリックしてアドバンス UI に変更します。
すると上にあるメニューが拡張され、さらに画面の右端に新たなメニューが表示されます。
画面上にたくさんの設定項目が表示されるのでちょっとビックリしますががんばりましょう。
右端に表示されたメニューの下のほうにある、 (歯車) ボタンをクリックすると設定画面が表示されます。
このボタンから表示する設定画面は起動時の設定画面と違って、より細かい設定ができるようになっています。
設定画面が表示されたら [Language] のボタンをクリックします。
言語の設定画面が開きますので [Select language] の項目をクリックして一覧から [日本語] を選択します。
すると自動的に FaceRig が再起動して、画面が日本語表示に切り替わります。
アバターを設定しよう
画面が日本語表示になったら、気を取り直してアバターの設定をしていきましょう。っと、FaceRig が再起動したことでアドバンス UI がオフになって、右端のメニューなどが消えてしまっています。
もう一度、先ほどの手順を思い出して [Ui+] ボタンからアドバンス UI をオンにしましょう。
右端にメニューが表示されたら、その中の一番上にある (アバター) ボタンをクリックします。
このボタンは使用するアバターを切り替えたり、細かくカスタマイズしたりするときに必ず使うボタンです。
[アバターギャラリー] が表示されて、いろいろなアバターが選択できる状態になりました。
選択できるアバターは初期状態ですと 3D で描かれた刺激的なアバターばかりですが、Steam で「FaceRig Live2D Module」というダウンロードコンテンツ (現在 398 円) を購入すれば、アニメのような 2D のアバターが使用できるようになります。
これらのアバターは単品で販売されているものもありますし、無料で配布されているものもありますので、自由に追加して遊ぶこともできます。
好みのアバターが見つかったら早速そのアバターをクリックしてみましょう。
すぐにアバターが適用され、画面上に現れますので、そのままメニューを閉じて遊んでみても構いませんが、引き続きもう少し細かい設定をしてみます。
アバターを調整しよう
3D のアバターは初期状態でもウネウネ動いてとても面白いですが、ウェブカメラの動きと連動しすぎていてリアルすぎると感じる場合は以下の設定を試してみてください。
[行動] ボタンをクリックするとアバターの動作を微調整するための画面が表示されます。
目や口の動きをなるべく左右対称にすることで、アバターの動作がデフォルメされて、より CG やアニメのような雰囲気になります。
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瞼の開閉の動きを両方重視
右にスライドするほど、まばたきなどのまぶたの動きを左右対称に揃えます。
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眉毛の上下の動きを両方重視
右にスライドするほど、眉毛の動きを左右対称に揃えます。
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口角の上下の動きを両方重視
右にスライドするほど、口角の動きを左右対称に揃えます。
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「カメラを見て」の割合
右にスライドするほど、カメラ目線になります。
スライダーの位置を半分より右にすると効果が分かりやすいです。
表情を自動調整しよう
これまでの設定である程度アバターの動作が改善されていると思いますが、カメラの位置によっては常にうつむいた感じになっていたり、人によっては常に眠そうな表情になっていたりすることがあります。
そんなときに役立つのが、メニューの中の [頭ポーズの早い自動調整] と [表情の早い自動調整] という機能ですが、これらの機能を使えば簡単に頭の位置、角度、表情を自動調整できます。
頭の位置、角度は [頭ポーズの早い自動調整] をクリックしてから自然に正面を向いた状態で [調整する] をクリックします。この作業を行っておくことで、その人が自然にしているときの状態が基準として設定されます。
表情の調整も同様、[表情の早い自動調整] をクリックしてから自然な表情、つまり真顔で [調整する] をクリックします。
以上でアバターの調整は完了です。
おわりに
今回紹介した設定はほんの一部に過ぎませんが、初期状態よりはそれっぽくアバターと連動するようになったのではないでしょうか?
人によってはこれらの設定でも表情が連動しないなど、うまくいかないケースもあるかと思いますが、FaceRig にはもっと多くの細かい設定が用意されていますので研究してみてくださいね。
バーチャルYouTuberはじめてみる
河出書房新社