安眠のための騒音対策グッズ、MOLDEX の最強耳栓と防音イヤーマフで静寂を手に入れろ！

とある夏の終わりの朝。

カンカンカンカンッ！キュイーン！もいっこカンッ！

静寂を引き裂く日曜大工サウンドで目を覚まし、時計を確認。午前 6 時 30 分。

「わーい早起きができた、嬉しいなー」なんて思うはずもなく「何時だと思っているのですかっ！」なんて言えるはずもなく、枕を頭の上に乗せて布団に包まって悶えていました。

夏の終わりと言えば台風。

台風の音は仕方がないので諦めもつくのですが、近所から聞こえてきたのは、なぜこのタイミングで出したのかまったく分からない「風鈴」の金属音。

あえて台風の日に風鈴を下げるセンスからして嫌な予感はしていましたが、その後も毎日鳴りっぱなし。24 時間鳴りっぱなし。夏が終わっても鳴りっぱなし。

このままでは私のメンタルが崩壊してしまう……。

ダイソーの耳栓を買ってみた

手軽にできる騒音対策で思いついたのが耳栓です。

耳栓なんて一度も使ったことがなかったので、まぁなんでもいいかーと思って近所のダイソーでアイマスクも付いててお得な感じの耳栓を購入してきました。

いざ、装着！

アイマスク、耳痛っ！

耳栓、音、聞こえるぅ！

防音性、ほとんどないじゃないですかー。やっぱり耳栓ってこんなものなのですかー。と諦めかけていたところ、Amazon で人気の MOLDEX というメーカーの耳栓が目に飛び込んできました。

MOLDEX の耳栓を買ってみた

耳栓なんてどれでも同じじゃね？と思いながらも、みんなのレビューを見ていると MOLDEX の耳栓はすごく評判がいい上に価格が非常に安いので、コレなら試しに買ってみてもいいかなぁと思い始めました。

が、しかし！

種類がたくさんあってどれが定番商品なのか、どれがオススメなのか、どれが自分に合うのかサッパリわかりません。

そんな時に見つけたのがコレ。

MOLDEX の人気耳栓 8 種類がセットになったお得なパック、全部で 500 円ぐらい。これだけ種類があれば自分に合った耳栓が見つかるんじゃないかしら？ポチッとなっ。

もう来たっ！

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ぅお！？駄菓子？

デザインがアグレッシブなので開けるのがもったいないですが、容赦なく開封して、片っ端から耳に詰め込んでやろうじゃないですか。

こちらの美味しそうなマーブル模様は SparkPlugs (スパークプラグ)、遮音性を示す値は NRR 33dB。

単純に騒音の dB (デシベル) から遮音値 33dB のぶんだけ静かになるということですので、例えば騒々しい街頭 (70dB) が図書館 (40dB) ぐらいの静けさになるはずです。

そうそう、コレで頭を撃ちぬいて安眠。ってオイ！

米軍も信頼しているという Camo Plugs (カモプラグ) はその名のとおりカモフラージュの迷彩色でカッコイイです。

男の子なら最初に使ってみたくなるデザインですね。

こちらも NRR 33dB という最強クラスの遮音値です。

MOLDEX の耳栓の特性

お試しセットの 8 種類はそれぞれデザインや形状が異なるのはもちろんですが、音の周波数ごとに遮音性能にも差があります。

比較しやすいように MOLDEX 公式サイトで公開されているデータシートをもとに周波数ごとの遮音性能をグラフにしてみました。横軸が Frequency (Hz) [周波数]、縦軸が Mean Attenuation (dB) [平均減衰量] です。

NRR 33dB を誇る最強クラスの 4 種類、SparkPlugs (スパークプラグ)、Goin' Green (ゴーイングリーン)、Softies (ソフティー)、Camo Plugs (カモプラグ) は周波数ごとの平均減衰量がまったく同じですが、柔らかさや装着感に差があります。

Mellows (メローズ) のように低音域の音を通しやすくしているものや、Meteors, Small (メテオ ちいさめ) のように耳の小さな人向けのものもあります。

耳に合うかどうかはもちろんですが、騒音対策の場合、発生元の音の周波数に対して効果的かどうかという点も一つ考慮に入れると良いかもしれません。

音の周波数

発生元	周波数 (Hz)	備考
ピアノ	27.5 ～ 4,000	上手な演奏でも繰り返されると……
車のアイドリング	10	アイドリングからの空ぶかし、ブォン！
エアコンの室外機	30 ～ 80	最近は静音モデルもあります
いびき	100 ～ 125	鼻に耳栓突っ込んだろか
NHK の時報	440, 880	まだ放送されてるの？
話し声	500	一応、基準です
空き缶を捻りつぶす音	800 ～ 1,000	毎朝 4 時に近所で鳴ります
子供の奇声	1,000	キェェェェーーーーッ！
救急車のサイレン	1,000	命、大事ですから
風鈴	1,500	最近は音の鳴らない風鈴もあります
目覚まし時計	2,000	目覚まし時計はすぐに止めよう
赤ちゃんの泣き声	3,000	うーん、これは……
金属音	4,000	日曜大工、早朝は勘弁して
蝉の声	4,000	自然の力は諦めるしかないです

MOLDEX の耳栓の使用感

耳のサイズや奥行きは人それぞれなので装着感に個人差はあると思いますが、8 種類の耳栓それぞれについてレビューしてみました。

[遮音値] は MOLDEX が公表している数値です。耳栓の装着の仕方ですが、普通に耳に差し込むだけと思っていたら大間違い。説明書どおりにきちんと装着しないと十分な効果が発揮できません。

[サイズ] は実測値です。なるべく形を整えた状態で測定しましたが、同じ種類でも個体差が 1mm ぐらいあるものもありました。

[柔軟性] は目を閉じて、指先で縦・横に押しつぶしたときの感触と、耳に装着したときの感触から直感的に を付けました。

ちなみに私、幼い頃、かーちゃんに「アンタの耳の穴、小さくて耳かきしづらいわ」と言われたことがあるので、耳の穴は小さめかもしれません。

SparkPlugs (スパークプラグ)

NASCAR の公認ライセンス耳栓とのことで、NRR 33dB を誇る最強耳栓の 1 つ。

メテオ、カモプラグと並んで人気の高い種類です。遮音性能はカモプラグと同じですが非常に柔らかく、装着しているのを忘れてしまうほどです。

外観は白が基調なので汚れが目立ちやすいため、衛生面でも安心して使用できますね。

• 遮音値 : NRR 33dB
• サイズ : 約 φ14mm × 27mm
• 柔軟性 :

Mellows (メローズ)

低音域は音を通しやすく高音域の遮音性に特化したタイプです。

近所のエンドレス風鈴にはコレかなーと思っていたのですが、先端が少し太めなのと、復元力がちょっと早い感じで私の耳には入りづらく、装着後も若干の違和感がありました。

こちらも人気商品ですので、フィットする人は多いのだと思います。

• 遮音値 : NRR 30dB
• サイズ : 約 φ14mm × 27mm
• 柔軟性 :

Pura-Fit (ピュラフィット)

NRR 33dB ですが、他の 4 種とは微妙に形状が異なります。

1000Hz ～ 2000Hz の遮音値が低めに設定されており、スマホや携帯の着信音、目覚まし時計のアラームなどが聞こえやすくなっています。

感触はなかなか固く、先端が太めになっているので耳の穴の小さな人には厳しいかもしれません。私の耳ですと、かなり窮屈でした。

• 遮音値 : NRR 33dB
• サイズ : 約 φ13mm × 27mm
• 柔軟性 :

Goin' Green (ゴーイングリーン)

装着感はスパークプラグに近いです。指で押しつぶした感触はゴーイングリーンのほうが少し固めですが、復元はゆっくりなので装着しやすいです。

鮮やかな蛍光色で、耳栓を付けているのが一目でわかりますから、他の人に話しかけられることがあるシーンでも安心ですね。

• 遮音値 : NRR 33dB
• サイズ : 約 φ14mm × 28mm
• 柔軟性 :

Meteors (メテオ)

見てのとおり、形状が他と大きく異なります。ピュラフィットとは反対で、低音域は弱めですが 1,000Hz ～ 2,000Hz での遮音値が最も高くなっています。

非常に柔らかく、耳の中での圧力を抑えられるような形状に設計されているのですが、私の耳にはちょっと大きすぎました。

• 遮音値 : NRR 33dB
• サイズ : 約 φ17mm × 27mm
• 柔軟性 :

Meteors, Small (メテオ ちいさめ)

見てのとおり、小型のメテオ。私の耳の穴が小さいのか、他のタイプが外国人サイズなのかは分かりませんが、私の耳にはコレが一番フィットしました。

まさに付けていることを忘れる装着感。

小型なので遮音性能が他より低めなところが残念ですが、装着していて疲れないというポイントはかなり重要だと思います。

• 遮音値 : NRR 28dB
• サイズ : 約 φ14.5mm × 23mm
• 柔軟性 :

Softies (ソフティー)

名前は一番柔らかそうなのに、結構固いです。

軽量で、スカスカしている感じです。押しつぶしてからの復元が早くて、耳への装着がなかなか上手くいきませんでした。

色は肌色に近いので、耳栓を目立たせたくない場合には良いかもしれません。

• 遮音値 : NRR 33dB
• サイズ : 約 φ13mm × 35mm
• 柔軟性 :

Camo Plugs (カモプラグ)

米軍も信頼しているという MOLDEX の定番商品。

遮音性能はもちろん最強の NRR 33dB。その名のとおりカモフラージュの迷彩色は、非常に目立ちにくいので、電車などでも安心して使用できます。

弾丸のような外見から固そうな印象を受けますが、感触は意外と柔らかめで、復元もゆっくりで装着しやすいです。

迷彩色は汚れが目立ちにくいので、衛生面を考えると好みが分かれるかもしれませんね。

• 遮音値 : NRR 33dB
• サイズ : 約 φ14mm × 27.5mm
• 柔軟性 :

総評

以上、8 種類の特徴を書いてみました。

素材の合わないものやサイズの合わないもの、フィットしないものなどを長時間使い続けると耳がかぶれてしまったり、耳を痛めてしまったりすることもあります。

選択の基準としては遮音値よりも、Amazon での評判よりも、この記事のような他人のオススメよりも、ご自身の耳に合うかどうかを第一に考えたほうが良いと思います。

そういう点でも、MOLDEX の耳栓を初めて使用される方は「お試し 8 種エコパック」で装着感を確かめてから購入されるのが良いでしょう。

私の場合、最初に試したのがカモプラグで、これが想像以上に静かだったため、毎晩カモプラグを装着して眠っていたところ、耳の中がちょっとかゆくなってしまいました。

夏場は蒸れます。

Patech 防音イヤーマフを買ってみた

耳栓の遮音性能は十分に体験して納得したのですが、耳の中に入れて使用するものですから長時間の使用において衛生面や耳へのダメージが心配になってしまいます。

何か他に良い騒音対策グッズはないかしら？と探していたところ、見つけました。

防音イヤーマフ。

映画とかで警官が拳銃を撃つときに耳に付けているヘッドホンみたいなヤツです。

なんかカッコイイぞ！

本当は MOLDEX 製のイヤーマフが欲しかったのですが、お値段が少し高めだったのと、初めてのイヤーマフということで実用性への不安があって腰が引けてしまいました。

私が選んだのは Amazon で高評価が付いていて、なおかつ安く、しかも 18 ヶ月の品質保証付きという「Patech 防音イヤーマフ」です。

Patech 防音イヤーマフとは？

素朴な箱。仕様が書かれたシールが貼ってあるだけ。Patech というメーカーが作っているのかと思ったらそうではないようで、ショップの名前が Patech でした。製造元は記載されていません。

不安になりつつも ANSI S3.19 / CE EN521 認証済とのことなので品質は信じることにしましょう。

ちなみに Patech ショップはすごく丁寧で、購入後に保証のご案内のメールが到着。保証書は付属していませんが保証期間内 (18 ヶ月) の故障は無料修理・返金してくださるとのこと。

34dB Ear Muff
遮音値	NRR 28dB / SNR 34dB
マフのサイズ	100 × 75mm
ヘッドバンドのサイズ	285mm × 43mm
色	黒
イヤーマフの重さ	308g
パッケージ内容	イヤーマフ × 1 / 取扱説明書 × 1 / キャリングバッグ × 1
MODEL	GEHM035AB

遮音値は NRR 28dB / SNR 34dB とのことですが、先ほどご紹介した MOLDEX の耳栓と遮音性能を比べるには NRR の数値を見ることになります。

つまり、メテオ ちいさめ (NRR 28dB) と同等ということですね。

ちなみに NRR と SNR の違いは NRR が米国環境保護庁の指標、SNR がそれの欧州版とのことですが、日本では NRR 表記のほうが多いらしいです。

箱を開けると、そこにはシンプルがありました

これが Bluetooth ヘッドホンならテンションも上がるのですけどねー。

いまいち盛り上がらないポテンシャルを最大限に高めつつ、同梱されているものをチェックしてみます。

イヤーマフ本体と、折れ曲がった取扱説明書、くしゃくしゃのポーチ。説明書には装着方法やメンテナンスとクリーニングの方法などが記載されています。

肝心のイヤーマフ本体はヘッドバンドの質感、マフの質感ともに良好。値段の割には安っぽさを感じません。他社のイヤーマフと違って色が黒で統一されているデザインはなかなか好感が持てますね。

頭に装着すると、そこには快適がありました

マフの部分は内部が層になっているらしく、ちょっとデカいですが見た目ほど重くはなく、ソニーのヘッドホンと同じぐらいか、ちょっと重いか、といったところです。

防音イヤーマフなので普通のヘッドホンと比べるとやや締め付け感がありますが、キツイ！っていうほどでもありません。

3 時間ぐらい続けて使用しても、疲れや痛みは感じませんでした。

カップの部分はぐるっと 360 度回転します。クッションの部分は柔らかいフェイクレザー生地で肌触りは良く頑丈にできています。

カップの内側のスポンジ部分は耳に触れない程度に距離があります。イヤーカップとヘッドバンドを接続している金具の部分は伸縮しますので頭のサイズにフィットします。

耳をすませば、そこには静寂がありました

うるさかったエンドレス風鈴の音が消えてる！

静寂…

室内のパソコンの稼働音も聞こえなくなりました。

静寂……

キーボードの打鍵音が小さく鳴っているだけです。

静寂………

キュィィィィーーーーン！

それでも近所の日曜大工の電ノコの音がうっすらと聞こえてくるぅー！

果たして安眠は訪れるのか？

防音イヤーマフのおかげで近所の騒音はだいぶ軽減されましたが、問題はコレを装着したまま眠れるかどうかというところです。

寝返りが打てないよー！

マフの部分が分厚い層になっているため、デカすぎてすごく邪魔です。しかも枕が柔らかいと、沈み込んだ時にマフの両側からの圧迫感がすごいです。

睡眠時の使用にはちょっと無理がありますね……。

寝相が良くて、常に真上を向いて眠れる人なら大丈夫だと思いますが、私は横向きか下向きで眠るタイプなのでイヤーマフを付けたまま眠ることはできませんでした。8 時間ぐらいしか。

それでも気に入りました

睡眠時の使用は諦めるとして、日常的な騒音対策であれば防音イヤーマフはかなり有効です。耳栓と違って耳へのダメージが少なく、装着も簡単なので、ちょっと静かになりたいときや、耳を休ませたいとき、すぐに使えます。

私はダイソーで買ってきたバナナスタンドに引っ掛けてデスクの隅に置いています。いつでも気軽に使えてとっても便利。

なんとなく高級ヘッドホンにも見えますしね……。

今、記事を書いているときにも装着していますが、わずかに聞こえるのはキーボードの打鍵音だけで、割とうるさい足元のパソコンの稼働音はまったく聞こえません。

一度、静寂を体験するとクセになっちゃいますね。Patech 防音イヤーマフは価格も安いし保証期間も長いので雑に扱っても良いのですが、お気に入りのガジェットはなるべく大事に使いたいので説明書のメンテナンスとクリーニングの項目を日本語訳しておきます。

• イヤーマフの表面だけを掃除してください。中性洗剤とぬるま湯がオススメです。
• 本体を水に浸さないでください。
• 車の窓やフロントガラス付近のような摂氏 55 度以上になる場所に本体を置かないでください。
• 安定した騒音低減効果を維持するために、亀裂や破損がないか、特にクッションを確認してください。

まとめ

結局、私は状況に応じて耳栓と防音イヤーマフを使い分けています。

MOLDEX の耳栓の品質は素晴らしく、装着感は非常に快適で、遮音性能に関しては最強だと言っても過言ではないと思います。

MOLDEX の耳栓のポイント

Patech 防音イヤーマフは作りがしっかりしていて、装着感も快適です。

耳栓と比べて耳の中がかゆくなったりしないので、騒音に対してイヤーマフの効果で十分な場合はなるべくイヤーマフを使っていきたいです。

Patech 防音イヤーマフのポイント

安眠のための騒音対策グッズのご紹介でしたが、実際のところ耳栓にしろ防音イヤーマフにしろ一長一短あって、まだ「安眠」は得られていません。「静寂」だけは得られましたけど……。

騒音問題って結構シビアで、ご近所さんとのトラブルにつながったりする危険もありますから、対策は慎重に行う必要があります。

メンタルが崩壊するまえに、まずは手軽にできる対策から。

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